タタ、今後4年間で新型10車種以上の投入を発表

(インド)

アーメダバード発

2018年08月14日

インド大手自動車メーカーのタタ・モーターズが、今後4年間で新型10車種以上を市場投入することを発表した(「タイムズ・オブ・インディア」紙8月8月)。同社の計画としては、電気自動車(EV)の「ティアゴ」(販売予定:2018年9月)と「ティゴール」(2019年5月)を、スポーツ用多目的車(SUV)として「ハリアー」(2019年5月)、「イービジョン・エレクトリック」(2019年9月)、「45エックス」(2020年3月)を販売する予定だ。現在、同社のグジャラート州サナンド工場は、ガソリン/ディーゼルタイプの「ティアゴ」「ティゴール」など年45万台を生産しており、稼働率は100%だという。

5月に開催された自動車サミット「バリュー・チェーン・サミット」(2018年5月30日記事参照)では、タタ・モーターズのトーマス・フラック最高調達責任者は「タタのサナンド工場が製造拠点になるように生産性向上と従業員確保を行う」と語った。同工場の生産ラインには190台以上の製造ロボットを導入し、自動化を推進するとともに、工場で使用する電力のうち30%から35%は太陽光発電や風力発電といった再生可能エネルギーを利用することで、二酸化炭素の排出削減に取り組んでいるという(同社プレスリリース)。また、同社は今後、取引のあるサプライヤー企業の数を3割削減するとの報道もあり、同社の戦略が、州内自動車メーカーやサプライヤー企業へ影響を与えることが予想される。

グジャラート州ではタタに加え、地場のヒーロー(二輪)や米国のフォード、中国の上海汽車が進出済みで、日系企業ではスズキやホンダ(二輪)の大規模工場が稼働しており、インド有数の自動車産業集積地になることが見込まれている。

(丸崎健仁)

(インド)

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