海南省、乗用車の新規登録を抑制
(中国)
広州発
2018年08月06日
海南省政府は8月1日、「海南省小型乗用車保有量コントロール管理弁法(試行)」を施行した。乗用車(注)の新規登録を一定数に抑え、大気汚染を防ぐのが狙い。新エネルギー車は先着順、従来型燃料車は抽選に当たるか、競売で競り落とすかすれば登録できる。
2018年8~12月の登録予定台数は合計5万台で、新エネルギー車を優先的に登録する。今後は毎年12月31日までに翌年の登録総数を発表し、毎月25日に競売、26日に抽選を実施する予定。なお2018年、2019年は競売方式での登録は実施しない。
企業は納税額などに応じて申請番号を増加
申請するには、個人は海南省に居住するなどの4つの条件を満たし(表1参照)、企業は納税額が1万元(約16万円、1元=約16円)以上もしくは社会保険を納付している従業員が5人以上である必要がある(表2参照)。
申請番号は個人に1つ、企業には納税額や従業員数に応じて複数与えられる。申請は専用ウェブサイトから行う。
海南省政府は規制導入の主な理由として、自動車の急増による大気汚染を挙げている。特に小型乗用車は2015~2017年に小型乗用車は49万台増え、これは現在の全省の小型乗用車の47.6%に当たる。また、省都・海口市の100人当たり自動車保有台数は32.15台と、北京市の25.8台を上回るといい、規制の根拠となる法律として筆頭に「中国大気汚染防止法」が挙げられている。
(注)車両全長が6,000ミリ未満、乗車人数9人以下の乗用車 。
(河野円洋)
(中国)
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