「CoCo壱番屋」がホーチミンにベトナム1号店

(ベトナム)

ホーチミン発

2018年08月20日

大手カレーチェーン「CoCo壱番屋」が8月12日、ベトナム1号店をホーチミン市内に開業した。市内には、すし、ラーメン、牛丼など約700の日本食店が営業しているが、カレー専門店はほとんどなかった。「CoCo壱番屋」の進出に際しては、ベトナムのV ロータス・インベストメント(V Lotus Investment)がフランチャイジーとなった。同社を傘下に持つロータスグループのレ・バン・メイ社長に聞いた。

メイ社長は2014年に、日本人のソウルフードであるうどんをベトナムに広めようと、「丸亀製麺」1号店をホーチミン市内にオープン、3年前には「うどんの次はカレー」と決めていた。ベトナム人にカレーはなじみがないが、日本のカレーは食べやすく、宣伝を工夫すれば受け入れられると確信したという。

カレー専門店をオープンさせると決めてからは、一定の品質を維持するための食材加工や調達ルートの確保、従業員の訓練などに時間をかけた。1号店が入居する「ビンコムセンター・ランドマーク 81」は2018年にオープンしたばかりのベトナムの最高層ビルで、厳しいテナント募集競争を勝ち抜いた。「CoCo壱番屋」1号店では、日本の味をベースにしつつ、健康志向の高いベトナム人の好みに合いそうな、オクラ豆腐カレーや納豆カレーなどのメニューも提供している。

メイ社長は既に次の事業展開の準備を進めている。「CoCo壱番屋」を今後3年で市内に5~6店を開業するのとは別に、「肉Bar(にくバル)」チェーン店の展開も検討している。メイ社長は年に数回日本を訪れる中で流行を把握し、ベトナム人の視点で新業態を立ち上げていく、と話した。

写真 「CoCo壱番屋」ベトナム1号店の開業式典(ロータスグループ提供)

(滝本浩司)

(ベトナム)

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