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欧州委、米国のイラン経済制裁再開への対抗措置を発動

(EU、米国、イラン)

欧州ロシアCIS課

2018年08月08日

欧州委員会は、米国が対イラン経済制裁を再発動させた8月7日、対抗措置として「ブロッキング規則」の第1弾を発動した。

今回の措置は、欧州委が5月18日に発表した、米国の対イラン経済制裁再開に対抗するための戦略の1つに位置付けられる(2018年5月21日記事参照)。イラン国内で正当な事業を行うEU企業の利益に対する影響を緩和することを目的としたもので、6月6日に発動準備を開始し、欧州議会および欧州理事会による2カ月間の精査期間を経て発動に至ったものだ。

EU企業が米国による経済制裁に従うことを禁止

同措置は、(1)米国の対イラン経済制裁に起因する損害を被ったEU域内の事業者に対し、その損害を引き起こした人物から補償を受けるための法的正当性を与えること、(2)当該損害に基づいてなされたいかなる外国の裁判所による裁定もEU域内においては無効とすることに加え、(3)欧州委が認めた場合を除き、EU域内の者が米国による対イラン経済制裁措置に従うことの禁止、を内容とする。欧州委はEU企業向けに、関連法案の理解を促すための「ガイダンス・ノート外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」も公表している。

欧州委は発表(8月6日)の中で、今回の対抗措置は「イラン核合意の完全かつ効果的な維持を支持するEUの立場を示す」ものだとし、イラン核合意の堅持という、これまでにも示してきた立場をあらためて強調した。また、イランとの貿易・経済関係の正常化につながる核関連の制裁解除は、イラン核合意の中核をなすものとし、対抗措置を取りつつも、(同合意の)重要なパートナーでもある米国との協力を引き続き模索すると宣言している。さらに、イランとの関係については、加盟国および他の協力国とも緊密に連携を取り、銀行・金融、貿易投資、石油、運輸などの主要分野におけるイランとの協力維持を目指し、具体的な措置の構築に取り組むとしている。

なお、同措置の発動を発表した8月6日、欧州委のフェデリカ・モゲリーニ外務・安全保障政策上級代表(欧州委員会副委員長兼務)は核合意当事国であるフランスおよびドイツ、英国と共同で、米国の対イラン経済制裁再開を受けた共同声明外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを発表。米国の制裁再開に対し「深い遺憾」を示し、「正当な取引に従事する欧州企業を守る決意」を強調した。

(根津奈緒美)

(EU、米国、イラン)

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