LG化学、中国の新エネ車電池産業への参入を急ぐ

(中国、韓国)

上海発

2018年07月24日

韓国の電池大手メーカーのLG化学は7月17日、約20億ドルを投じ、江蘇省南京市の南京江寧濱江開発区に電気自動車(EV)・ハイブリッド車用電池を主力製品とする電池工場を設立する投資契約を締結した。工場は2018年10月に着工し、2019年10月に稼働、2023年に本格生産に入る予定だ。年間の生産能力は3,200万キロワット時(kWh)、年間生産額は350億元(約5,600億円、1元=約16円)に達する見込みだ。

2018年上半期の電池使用量は前年同期の2.7倍

中国のEV市場の急成長を受けて、新エネルギー車用電池の需要も急増している。全国乗用車市場情報聯席会(本部:上海市)の統計によると、2018年上半期における中国の新エネ乗用車(EV+プラグインハイブリッド車)の販売台数は35万2,295台と前年同期の2.2倍に達し、新エネ車用電池の使用量は1,575万kWhと前年同期(574万kWh時)の約2.7倍に拡大した。

LG化学は2018年に入り、中国の新エネ車用電池産業への参入を加速させている。4月10日には、中国のコバルト大手の華友鈷業と浙江省衢州市に合弁会社「華金新エネルギー材料」を設立し、リチウムイオン電池の正極材を生産することを発表した。5月31日には、中国自動車工業協会および国聯自動車動力電池研究院と覚書を締結し、次世代の新エネ車用電池の共同研究を進め、研究成果の商用化を進めていくとした。

(文涛)

(中国、韓国)

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