新政権の閣僚追加、総勢30人へ

(マレーシア)

クアラルンプール発

2018年07月06日

マハティール首相は7月2日、未確定だった閣僚人事を発表し、同日に就任式が行われた。5月23日に13閣僚(首相を除く)が就任しており、7月2日時点で新政権の閣僚は26人となる(添付資料参照)。なお、女性・家族開発相のポストはワン・アジザ・ワン・イスマイル副首相が兼任。

マハティール首相は7月16日までにさらに3人の首相府相を上院議員から任命するとしており、新政権は首相を含めると総勢30人となる見込みで、ナジブ前政権の35人からは5人減となる。5月に発表された経済省とは別に、省の新設、一部の省の名称や管轄内容の変更が行われており、各省の役割などの詳細については今後明らかになるとみられる。

構成政党のバランスを重視

与党・希望連盟(PH)は、マレーシア統一プリブミ党(PPBM)、人民正義党(PKR)、民主行動党(DAP)、国民信託党(PAN)、サバ州のサバ伝統党(Warisan)の5政党から成る連立政権だ。首相を含む27人の内訳は、PPBMが6人、PKRが7人、DAPが6人、PANが5人、Warisanが3人と、バランスを重視した選出となった。前政権では9人いた首相府相が、新政権では5人となる。女性閣僚は前政権から2人増の5人となった。マレーシアではこれまで女性閣僚が3人を超えたことがなかった。

貿易・投資を主に管轄し、日系企業の進出にも関わりの深い国際貿易産業省(MITI)の大臣には、サバ州出身の弁護士でWarisan副党首のダレル・レイキン氏が就任した。

新政権は汚職防止の強化を公約に掲げる。マハティール首相は「汚職や不正に関わっていることが発覚すれば、即時に罷免する」と発言し、閣僚の汚職や不正に対しては厳しく対処していく意向を示している(「ニュー・ストレーツ・タイムズ」紙7月2日)。

(田中麻理)

(マレーシア)

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