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韓国政府、2018年の経済見通しを下方修正

(韓国)

中国北アジア課

2018年07月23日

韓国政府は7月18日、「下半期以降の経済与件および政策方向」を発表し、2018年の実質GDP成長率を2.9%と下方修正する経済見通しを明らかにした(表参照)。政府は最近の経済情勢について、「世界経済回復の恩恵を受けているのは半導体など一部業種に限られ、半導体を除くと輸出は伸び悩み、投資は減少している」「内需は数字の上で拡大しているが、宿泊・飲食などは減少している」と言及した。

今後については、「今まで経済成長に寄与してきた建設投資・設備投資は不振が続く見通し」「消費心理は調整局面にある」「外部環境は、世界経済は回復基調の持続が予想されるものの、(米中貿易摩擦など)下方リスクが高まっている」と、厳しい見方を示した。

表 韓国政府の経済見通し

GDP成長率見通しを2.9%に引き下げ

今回の発表を前回発表(2017年12月27日)と比べると、2018年のGDP成長率見通しは0.1ポイント低くなっただけだが、以下の観点から、発表内容の意味合いは数値以上に差異がある。

第1に、「3%成長」の持つ象徴性だ。公共放送のKBSが「成長率3%を重視する理由は、3%という数値が低成長と中成長の分かれ目になっていると認識されているため」(2018年7月18日)と報じたように、韓国では3%台を記録するかしないかの差は大きい。

第2に、雇用情勢が厳しさを増したことだ。2016年6月以降、毎月20万~40万人台で推移してきた就業者の対前年同月増加数は、2018年2月以降、5カ月連続で20万人を切っている。その結果、政府は就業者増加数見通しの大幅引き下げを余儀なくされた。文在寅(ムン・ジェイン)政権は「雇用増加→所得増加→消費増加」のプロセスによる「所得主導成長」実現を経済政策の柱の1つとしているだけに、予想を上回る雇用の伸び悩みは深刻な課題だ。

第3に、経済指標と国民の肌感覚の乖離だ。これについて、金東ヨン(キム・ドンヨン)副首相兼企画財政部長官は同日の記者会見で、全国の商店街と自営業者の声を聞き、経済指標以上に厳しい現場の状況を確認したと言及している。

このような状況下で、政府は2018年下半期にセイフティーネット拡大・雇用対策強化、各種規制の見直しなどに取り組む姿勢だ。

(百本和弘)

(韓国)

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