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日EU・EPAフォーラム、議長国期間中の発効を見越し高い関心

(ルーマニア)

ブカレスト発

2018年07月18日

ルーマニア・アジア太平洋研究所(RISAP)が主催する日EU経済連携協定(EPA)フォーラムが7月9日、首都ブカレストで開催された。政府関係者や日系企業関係者を含む約80人が参加し、本協定の意義や今後の見通し、ルーマニアにとってのメリットが議論された。

RISAPのアンドレイ・ルング所長は冒頭、「5年前に日本が環太平洋パートナーシップ(TPP)協定への参加を表明した際は、日本に農産品市場を開放する意思があるのか疑問の声が多く聞かれた。しかしその後、日本はTPPを推進し、日EU・EPAにも合意し、状況は大きく変化した」と、自由貿易を推進する日本の姿勢を評価した。

石井喜三郎駐ルーマニア大使は、日EU・EPAが自由貿易と透明性の高いルール形成の重要性を世界に示す意義と、今後の地域の自由貿易協定(FTA)に与える影響力の大きさを説いた。続いて、欧州議会副議長のイオアン・ミルチェア・パシュク氏は「本協定は日EUの協力関係の1つにすぎず、人口減少といった共通課題をはじめ、両地域が協力できる分野は多い」と述べた。ルーマニア欧州研究所のガブリエラ・ドラガン所長は、2019年3月末に予定されている英国のEU離脱(ブレグジット)や2019年5月に控える欧州議会選挙を見据え、発効手続きを急ぐ必要性を強調した。

出席者からは、日本からの投資拡大と、ワイン、蜂蜜、ミネラルウオーターといった農産品などの日本への輸出拡大に対する期待が述べられた。ジェトロ・ブカレスト事務所の水野桂輔所長は、中国や東南アジアに集中していた日系企業の関心が中・東欧地域に向く可能性を指摘する一方で、本協定の恩恵はEU加盟国全てが享受するもので、競争も激化することを強調した。特に、隣国ハンガリーは政府が「国際食品・飲料展(FOODEX JAPAN)」への出展を支援し、蜂蜜を含む自国の農産品を積極的に売り込んでいる例を紹介し、日本市場を獲得するにはルーマニア政府の努力が必須だとした。また、日本からの投資拡大にはインフラの改善が必要で、既に進出している日系企業が、近年の激しい賃金上昇や人材難に苦慮している状況についても説明した。

ルーマニアで日EU・EPAのフォーラムが開かれるのは、2018年に入り2度目となる。本協定が、ルーマニアがEU議長国を務める期間(2019年1~6月)中に発効される可能性を見越し、関心が徐々に高まりつつある。

写真 フォーラムでのパネルディスカッションの様子(ジェトロ撮影)

(藤川ともみ)

(ルーマニア)

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