日本のCPTPP批准を歓迎、ニュージーランドも法案を上程中

(ニュージーランド)

オークランド発

2018年07月11日

デビット・パーカー貿易・輸出振興相は7月6日、日本が「包括的および先進的な環太平洋パートナーシップ協定(CPTPP、いわゆるTPP11)」批准を事務局であるニュージーランドに通達したことを受けて声明を発表し、「日本は加盟国内で最大の経済国で、同協定の発効に弾みがつくことを期待する」と歓迎の意を表明した。

CPTPPが発効すると、ニュージーランドにとっては日本と初めての自由貿易協定(FTA)となり、世界3位の経済規模を誇る日本への期待感は大きい。日本は、ニュージーランドにとって4位の貿易相手国で、2017年の日本との貿易額は73億7,100万ニュージーランド・ドル(約5,602億円、NZドル、1NZドル=約76円)に上り、日本への輸出は32億500万NZドル、日本からの輸入は41億6,600万NZドルだった。日本への輸出は酪農製品が多く、とりわけ日本と先行してFTAを締結しているオーストラリアなどとの関税格差が対日輸出時の懸念材料となっていた。

ニュージーランド国内では、法案提出から採択まで7段階のプロセスがある中で、6月25日にCPTPP批准のための法案が議会に提出され、6月28日のファーストリーディング(注)を経て、現在は3段階目の選考委員会での審議中となっている。CPTPPの審議状況は、ニュージーランド議会のウェブサイト外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますに掲載されている。

(注)議会の本会議で行われる第1回の法案の議論。

(奥貴史)

(ニュージーランド)

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