広東省、企業登録手続きを簡素化

(中国)

広州発

2018年07月09日

広東省政府は6月29日、「全国統一の『多証合一』改革および外資企業商務登記と工商登記『一口弁理』の実施の通告」外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます(以下、通告)を発表した。6月30日から、外資系企業登録を含む19種類の登録証(表参照)が営業登録証に統一(「多証合一」)された。また、関連の申請は1つの窓口で完了させる(「一口弁理」)。

表 新たに「多証合一」の対象となる19種類の登録証

申請には2つのルートがあり、(1)各政府および工商登記窓口で登録した企業は「広東省『多証合一』登録情報申請システム」外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますから、(2)工商および市場監督部門の電子登録システムから登録した申請者は同システムから申請が可能。

なお、既に「一照一碼」(後述)による番号を取得している企業は、関連部門により情報統合が行われるため、再度申請する必要はない。

今回の通告は、中国政府による「全国統一の『多証合一』改革推進に関する意見」(工商企注字〔2018〕31号)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます「外商投資企業商務登録と工商登記『単一窓口、単一申請表』受理関連業務の実施に関する通知」(商弁資函〔2018〕87号)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます(以下、通知)などに応じたもの。

中国政府は近年、企業登記の簡素化を推進している。2015年10月に3部門での登録が必要だった手続きを工商部門のみに簡素化する「三証合一」(3つの登録証を一本化)と、3つの証書ごとに異なっていた番号も1つに統一する「一照一碼(1つの許可証書に1つの番号)」を実施した(2015年7月13日記事参照)。

2016年10月には社会保険登録、統計情報登録を加えた「五証合一」を開始し、2017年10月には、さらに各地方政府が独自に簡素化を行う「多証合一」が実施された。「多証合一」により、各地方政府は10~56種類の登録簡素化を進めてきた。2018年の通知により、全国統一で少なくとも「二十四証合一」を行うことが定められた。

なお、6月30日から海南省では「二十四証合一」、福建省では「三十一証合一」が実施された。

(河野円洋)

(中国)

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