6月の自動車販売は各部門とも前年同月比2桁台の伸び

(インド)

ベンガルール発

2018年07月24日

インド自動車工業会(SIAM)は7月10日、6月の自動車販売台数を発表した。一般乗用車が前年同月比34.2%増の18万3,885台、多目的自動車(UV)は47.1%増の7万3,654台、バンは35.6%増の1万6,220台と、いずれも5月に引き続き2桁の伸びを記録した。UV、バンを含む乗用車部門全体の販売台数は37.5%増の27万3,759台だった。SIAMは「物品・サービス税(GST)の導入前のメーカーの出荷抑制や消費者の買い控えの反動と各メーカーによる相次ぐ新規モデルの投入で一般乗用車の伸びが加速した」とみている。

メーカー別の一般乗用車の月間販売は、首位のマルチ・スズキが前年同月比46.5%増の10万2,530台と急増した。「セレリオ」「イグニス」「ディザイア」など主力の小型車が、引き続き乗用車全体の販売に6割以上も寄与した。2位の現代は、9.8%増の3万4,112台と堅調を維持した。またホンダは、「アメイズ」の好調な売れ行きを背景に80.1%増となり、大幅な伸びを続けている。6月の販売台数は、主要メーカー13社中、9社がプラス成長だった。

二輪車部門は、スクーターの販売台数が前年同月比21.0%増の60万1,761台で、16カ月ぶりのマイナスとなった5月から再びプラスに転じた。また農村部を中心に、オートバイは24.3%増の119万9,332台となり、2桁増を維持している。メーカー別のスクーター販売は、首位のホンダが33.3%増の36万1,236台とプラスに転じた。一方、ヒーローは在庫不足の影響で15.5%減の6万3,755台と5月に引き続き減少した。メーカー別のオートバイ販売は、首位のヒーローが16.6%増の62万6,194台、2位のバジャージが85.0%増の20万949台、3位のホンダが19.9%増の17万4,276台と、3社とも大幅な伸びを維持した。二輪車全体の販売台数は、22.3%増の186万7,884台だった。

商用車(前年同月比41.7%増、8万624台)および三輪車(55.9%増、5万6,884台)を含む自動車全体の6月の販売台数は、25.2%増の227万9,151台となった。SIAMは今後の見通しについて、「金利の上昇や燃料価格の高騰など、消費者購買意欲をそぐ懸念材料はあるものの、農村部の需要拡大や各メーカーによる新モデルの投入などが、今後とも自動車市場を下支えしていく」との見方を示した。

(ディーパック・アナンド)

(インド)

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