武漢市で第3回インテリジェントカーフォーラム開催

(中国)

武漢発

2018年07月26日

7月13~14日、湖北省武漢市の武漢経済技術開発区で「第3回中国インテリジェントカー・イノベーション発展フォーラム」が開催された。国内から300人を超える自動車産業の専門家や関係者が参加し、インテリジェントカーの商業利用や産業資源の集積、武漢の次世代自動車産業の発展に向けた政策提言などについて議論した。

本フォーラムで、インテリジェント・ネットワークセンターの黄少堂主任は、武漢が自動車産業の基盤と人材に強みがある点を踏まえ、「武漢市政府が中心となって、情報やビッグデータ、プラットフォーム、インテリジェント交通、ソフトウエアなど、インテリジェント・ネットワーク自動車に関連する産業資源を統合することができれば、武漢は次世代自動車で産業発展のチャンスをつかむことができる」と述べた。

また、同市に本部を置く東風汽車の技術部門関係者は「自動運転技術については、現時点でレベル1(注1)の技術開発に成功した。2019年には2つの新モデルにレベル3(注2)の技術を搭載し、高速道路での自動運転が可能になる」と発表し、今後の計画については「2025年までに一定の条件下での無人運転を実現させる」と述べた。

本フォーラムを主催した武漢経済技術開発区には、東風ホンダをはじめ神龍汽車(グループPSA)、東風ルノーなど完成車メーカー5社、自動車部品企業が400社以上集積している。2017年における同開発区での自動車生産額は2,587億4,000万元(約4兆1,398億4,000万円、1元=約16円)で、湖北省の自動車生産額の半分以上を占めている。本フォーラムを踏まえて、同開発区は「国家インテリジェントカー基地の建設を加速させ、自動車産業全体での軽量化、省エネ化、インテリジェント化、ネットワーク化などを通じ、産業競争力を高めていく」としている。

(注1)米国SAE International(自動車技術者協会)が定める自動運転のレベル5段階において、ドライバーの運転をサポートする技術レベル。

(注2)特定の場所で完全な自動運転となり、緊急時のみドライバーが操作を行う技術レベル。

(片小田廣大)

(中国)

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