四川省が3年ぶりに最低賃金を改定、CPI上昇率を上回る水準

(中国)

成都発

2018年07月13日

四川省人力資源・社会保障庁は、2018年の同省最低賃金基準を発表(6月29日)した。これにより、四川省では7月1日から最低賃金が改定された。2015年7月以来、3年ぶりの改定となる。本基準に基づき、同省内の各市・自治州はそれぞれの地域の最低賃金水準を調整する。

四川省内の最低賃金基準は地域によって3つに区分される。今回の改定に伴い、成都市の中心地区に適用される第1区分の賃金基準(月額)はこれまでの1,500元(約2万5,500円、1元=約17円)から1,780元(約3万260円)に引き上げられ、前回改定時からの伸び率は18.7%となった(表1参照)。

成都市の郊外地区に適用される第2区分は19.6%増の1,650元、その他省内で適用される第3区分は23.0%増の1,550元だった。また、3区分の時給は、それぞれ18.7元(前回改定時からの伸び率19.1%)、17.4元(20.8%)、16.3元(23.5%)となった(表1参照)。各区分の月額および時給最低賃金は、いずれも前回の改定時からは2桁の伸びを示した。

表1 四川省の最低賃金基準の改定状況

四川省の月額最低賃金は、2015年からの年平均では5.8~7.1%上昇している。一方、同省の過去3年間の消費者物価指数(CPI)上昇率は1.4~1.9%の水準にとどまっており(表2参照)、今回の最低賃金改定はCPI上昇率を上回る水準での改定になった。

表2 四川省のCPI上昇率

(王植一)

(中国)

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