2017年の食品輸入額は25.0%増

(中国)

上海発

2018年07月31日

海関総署(税関)は7月20日、輸入食品(注)の品質安全状況の概要を発表した。それによると、2017年の中国の食品輸入額は前年比25.0%増の582億8,000万ドルで、2013年から毎年平均5.7%伸びている。なお、WTOによれば、中国は2011年に世界最大の食品・農産品の輸入国となっている。

2017年に中国は187カ国・地域から食品を輸入した。輸入額の大きい順にEU、米国、ニュージーランド、インドネシア、カナダ、オーストラリア、ブラジル、マレーシア、ロシア、ベトナムと続き、これら上位10カ国・地域で全体の75.5%に上る。種類については肉類、油脂および原材料類、乳製品類、水産および同製品類、食糧・穀物および同製品類、酒類、糖類、飲料類、堅果類、菓子類に集中しており、これら10種類で輸入総額の92.5%を占める。

幼児用粉ミルクの輸入が拡大

中国の消費者は国産品よりも外国製品の方が安全・安心と捉える傾向にあり、乳製品などは国内消費に占める輸入食品の割合が高い。特に幼児用粉ミルクの輸入が拡大しており、2017年は前年比31.7%増の29万1,000トンに達した。

また2017年に、基準を満たさず輸入が認められなかった食品は計6,631ロット、6,953万7,000ドルで生産国・地域は94に及び、生産地で構成比が最も高かったのはEUで、日本と台湾などと続いた(表参照)。海関総署は輸入が認められなかった主な理由として、食品添加物の使用量が基準値を超過していたことや、食品が微生物に汚染されていたことなどを挙げた。

表 輸入が認められなかった食品の生産国・地域およびその理由(2017年)

(注)本文の食品には大豆、小麦、トウモロコシ、ジャガイモ、果物などの農産品は含まれていない。

(劉元森)

(中国)

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