異文化理解の重要性をセミナーで強調

(オーストラリア)

シドニー発

2018年07月17日

ジェトロは7月10日、シドニーで「異文化コミュニケーションとマネジメント」セミナーを開催した。日系企業に勤める日本人駐在員ら43人が参加した。

異文化への理解とマネジメント側からの積極的なコミュニケーションが、円滑な組織運営を目指す上でのカギとなるということがポイントだ。

登壇したベルリッツ・オーストラリア社長のローハン・ベーカー氏は、日本とオーストラリアの組織の大きな違いとして、「日本では上司が絶対的だが、オーストラリアではチームの一員という位置付け」と解説。それを前提にマネジメントすることの重要性を強調し、上司が仕事を部下に指示する際、オーストラリアでは「命令調ではなく依頼調であることが重要」とした。また、男性同士が相手を「メイト」と呼ぶことが尊敬や友情の印ということなどが示された。

同社のリージョナル・ビジネス・ディレクターであるポール・フィッツパトリック氏は、「異文化を理解した上でマネジメントしなければ、生産性やモラルの低下、離職率上昇につながる」として、結果的に新規雇用コストが増えたり、訴訟問題に発展する可能性もあると指摘した。

なお、異文化理解、異文化マネジメントについては、ジェトロの「高度外国人材活用資料集PDFファイル(2.3MB)」の中にもノウハウが記載されている。

(中里浩之)

(オーストラリア)

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