マクドナルド、本社をシカゴ最新流行発信エリアに移転

(米国)

シカゴ発

2018年06月08日

マクドナルドは6月4日、グローバル本社の新社屋をシカゴの最新流行発信エリアの1つであるウエストループにオープンした。同社は、1955年から1971年までシカゴ市内に本社を置いていたが、その後、シカゴ郊外に移転していた。

ウエストループは、ダウンタウンの西側に位置し、話題のレストランやグーグルが居を構える再開発地区だ。近年、ミレニアル世代を中心とする若者が集まる場所としても注目が高まっている。

同社のスティーブ・イースターブルック社長兼最高経営責任者(CEO)は「従業員相互のコラボレーションや再活性化を促進する、近代的かつ働きやすい本社を提供する一方、新たな場所では、顧客の声をよりよく聞き、学び、関わることが可能になる」とダウンタウン回帰の狙いを述べている。

新社屋は、約2,000人の従業員が働くのに加え、1階には、世界各国のメニューも提供するマクドナルドがあり、セルフ注文端末「セルフオーダーキオスク」が設置されている。2階は、従業員や将来のリーダーに最新の教育を提供する教育部門(Hamburger University)を置く。3階はテストキッチンで、廃棄物も全て堆肥化するなど環境への配慮もみられる。4階から8階は、最新鋭の技術を備える700人収容の会議室、従業員の連携を高めるためのワークスペースやスタジアム型のカフェがあり、そして、9階には市内を一望できるフィットネスセンターなども有する。

写真 新社屋の教育部門(Hamburger University)のエントランス(ジェトロ撮影)

シカゴのラーム・エマニュエル市長は「マクドナルドは、成功のカギが世界最高の才能、技術、輸送ネットワークへのアクセスであることを理解しているので、半世紀以上にわたって世界トップのイノベータでいつづけている。この新本社は、その戦略に対する新たなコミットメントを象徴しており、彼らを迎えることができ誇りに思う」と歓迎の意を示した。

(仁平宏樹)

(米国)

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