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中銀の新総裁が7月1日に就任へ、市場の反応は好意的

(マレーシア)

クアラルンプール発

2018年06月27日

マレーシア財務省は6月19日、中央銀行の前総裁ムハンマド・イブラヒム氏に代わり、ノル・シャムシアー・モハマド・ユヌス氏を新総裁とする人事が、国王により承認されたと発表した。同氏は7月1日に就任する予定。任期は2023年6月末までの5年間。

辞任理由は汚職問題の引責との見方

イブラヒム前総裁は6月6日に辞表を提出して同日に受理され、6月15日付で辞任した。辞任の理由は明らかにされていないが、リム・グアン・エン財相は「ナジブ前政権時代、中銀が財務省から土地を取得し、支払った代金が政府系投資会社ワン・マレーシア・デベロップメント(1MDB)の資金に充てられた」と発言している。1MDBは新政権が捜査を進めている前政権の汚職問題の中心組織で、今回の辞任劇は一連の問題の責任を取ったとの見方が強い。イブラヒム前総裁は2016年5月1日に就任したが、約3年の任期を残しての辞任となった。

ノル・シャムシアー新総裁は、1987年から2016年まで中銀に勤務後、IMFに転じた。同総裁は中銀在任中、イブラヒム前総裁の前任であるゼティ・アクタル・アジズ元総裁(現在はマハティール首相直下組織の特別評議会・賢人会議メンバー)の下で、2010年から2016年まで副総裁を務めた。中銀の過去の金融・為替政策について明るい人物として、市場の評価は好意的だという(「ニュー・ストレーツ・タイムズ」紙6月23日)。女性の中銀総裁は、ゼティ元総裁に続き2人目となる。

MUFGバンク・マレーシアの上村彰宏エグゼクティブ・アドバイザーは「イブラヒム前総裁がやや強権的な政策の進め方をしたのに比べ、(ノル・シャムシアー新総裁は)市場との対話を重視した、より現実的な運営を目指す可能性が高い」と予測する。

中銀に関連する日系企業のビジネス課題として、2016年12月に導入された外国為替管理規制がある。中銀は同規制導入後、通貨リンギの安定や外貨準備高の増加など一定の成果が出ているとしているが、輸入代金の75%を即時リンギに転換し、国内取引を全てリンギ建てとするなど、企業運営に影響が出ている。中銀の総裁交代を受け、こうした課題についても今後、対話を重視した運営が期待される。

(田中麻理)

(マレーシア)

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