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新政権、最低賃金を8月に引き上げ

(マレーシア)

クアラルンプール発

2018年06月07日

マハティール政権は6月5日、最低賃金の引き上げを8月に発表する予定を明らかにした。クラセガラン人的資源相は、最低賃金の見直しを行う国家賃金諮問評議会(NWCC)を6月13日に開催するとしている。既に国家賃金諮問技術委員会(NWCTC)は新しい最低賃金の試算を終え、NWCCに提案する準備に入っている。NWCCはNWCTCの提案や第三者団体の意見などを踏まえ、政府への勧告を行う。

総選挙での公約を着実に実行

最低賃金の引き上げは、与党・希望連盟の最重要課題だ。政権交代を果たした5月の総選挙では、「政権発足後100日以内に取り組む10の公約」の1つに、「最低賃金を全国一律とし、最低賃金の引き上げ手続きを開始する」と掲げていた。リム・グアン・エン財務相は5月31日、10の公約のうち5つについて、「国家財政の安定化を優先させるため、100日以内の実行を延期する」と述べていたが、最低賃金の引き上げについては公約に沿って着手したといえる(「ニュー・ストレーツ・タイムズ」紙5月31日)。

現在の最低賃金は、マレー半島で1,000リンギ(約2万8,000円、1リンギ=約28円)、東マレーシアで920リンギと決定されている(2018年6月5日現在)。新政権は、5年間の任期中に1,500リンギまで引き上げることを公約に盛り込んでいる。

労務コストの増加が懸念

ジェトロの「2017年度アジア・オセアニア進出日系企業実態調査」では、在マレーシア日系企業の68.1%が「従業員の賃金上昇」を経営上の課題として挙げている。最低賃金の引き上げは外国人労働者にも適用されるため、製造業を中心に労務費の増加につながる。

最低賃金引き上げは、マレーシアが目指す所得向上につながる重要な要素である半面、企業経営や投資に大きく関わる要素でもある。マレーシア日本人商工会議所とジェトロが1~3月に共同で行った「日系企業アンケート」では、最低賃金の改定に関して、73.9%が「経済成長に見合った賃金引き上げ」を要望しており、「最低賃金の決定プロセスの透明化」「計画的、定期的な最低賃金の設定」を求める声もあった。

(田中麻理)

(マレーシア)

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