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米商務省、ZTEに対する製品供給の禁止を解除

(米国、中国)

ニューヨーク発

2018年06月08日

米商務省は6月7日、中国の大手通信機器メーカー中興通訊(ZTE)に対する「輸出特権(export privilege)」の否認(注1)を解除すると発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。輸出特権の否認は、同社が米国の経済制裁法と輸出規制に違反してイランと北朝鮮に通信機器を輸出していた問題に関連して課されていた制裁措置(2018年4月20日記事参照)。この措置により、ZTEは米国企業からの部品供給ができなくなり、主要事業の停止に追い込まれていた。

ZTEは、輸出特権の否認解除と引き換えに、既に支払った8億9,200万ドルに加えて、10億ドルの罰金を支払うことで合意した。また、4億ドルの預託金拠出を行う。この預託金は、ZTEが再び違反行為を起こした場合に徴収される。さらに、ZTEは取締役会のメンバーと経営幹部を全て刷新する。

なお、輸出特権の否認解除には10年間の猶予期間が設定されている。同社が新たな違反行為を行った場合、商務省産業安全保障局(BIS)は再び輸出特権を否認することができる。ZTEは、10年間にわたり、米国の輸出規制を同社が順守しているかを監視して商務省に報告する法令順守の審査チームを社内に置くことを受け入れた。このチームの人選は商務省により行われる。

議会には制裁緩和を阻止する動き

トランプ大統領は5月13日のツイートで、中国の習近平国家主席とともに、ZTEの事業再開に向けて取り組んでいると発言していた。また、翌14日のツイートでは、ZTEの制裁緩和は中国との通商交渉の一部だと述べていた。

対中強硬派や制裁緩和による安全保障への影響を懸念する超党派の議員は、トランプ大統領による制裁緩和を阻止しようと動いている。共和党のトム・コットン上院議員(アーカンソー州)は6月7日、チャック・シューマー上院少数党院内総務(ニューヨーク州)やクリス・バン・ホーレン上院議員(メリーランド州)の民主党議員らとともに、ZTEに対して再び輸出特権を否認する条項を含んだ法案を提出外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。国防権限法(NDAA)の修正法案として提出されたこの法案には、ZTEや華為技術(ファーウェイ)の機器・サービスの購入を米国政府機関に禁止する条項(注2)なども含まれている。

(注1)輸出特権を否認された企業は、米国輸出管理規則(EAR)に基づき、米国製品(物品・ソフトウエア・技術)を米国から輸出することが禁じられる。また、外国企業を含む他の企業は当該企業にそれら製品を供給することが禁止される。当該企業に他国から米国製品を供給する場合や、米国の規制品目リスト(CCL)に記載されている製品を組み込んだ外国製品を供給する場合も禁止措置の対象となる。

(注2)下院の国防権限法案にも同様の条項が含まれている。

(鈴木敦)

(米国、中国)

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