IT専門展示会CEBITでスタートアップイベントを実施

(ドイツ)

ベルリン発

2018年06月26日

ジェトロは、6月12~15日にドイツ・ハノーバーで開催されたモノのインターネット(IoT)、ビッグデータなどのITビジネス専門展示会としては世界最大級の「CEBIT(セビット)2018」において、「ランドスケープ・イン・ジャパン」と題したトークイベントを会期初日に開催した。

まず、スタートアップに対して投資や育成を行うドリームビジョンの平石郁夫代表取締役社長が登壇し、日本のエコシステムの魅力について説明した。

続くパネルセッションでは、テクノロジー関連に強い広告代理店ストーリーメーカーのマネジング・ディレクター、ビョルン・アイヒシュタット氏をモデレーターに、ビジネスSNSを運営するウォンテッドリーのドイツオフィス事業開発部長のリサ・ウェンティッヒ氏、写真共有プラットフォームを運営するドイツ発のスタートアップ、アイエムの 共同創業者兼クリエイティブディレクターの定兼玄氏、人工知能(AI)を使ったサービスを提供するブンチの最高経営責任者(CEO)兼創業者のダリャ・グットニック氏が登壇し、日本市場や日本でビジネスする魅力について語った。

唯一の日系スタートアップであるウォンテッドリーは6年前に日本で設立され、2018年3月にドイツ市場に参入。ベルリンにオフィスを設置している。ウェンティッヒ氏はドイツ企業に向けて、市場を知ることの重要性を訴えるとともに、日本でドイツ製ブランドの価値が高いことがドイツスタートアップのメリットと語った。

本イベントでは、ジェトロが6月1日からドイツ・ベルリンで日独スタートアップの相互進出やマッチング支援事業を開始したことも周知した。同事業のグローバル・アクセラレーション・ハブでスタートアップ支援を行うバイストリーム創業者の武田誠は、(1)ドイツのスタートアップの日本進出支援、(2)日系スタートアップなどの現地展開支援、(3)ベルリンにおけるスタートアップ環境の最新動向情報を収集・発信する旨を紹介した。首都ベルリンは統一から四半世紀を経て、東西に開かれた都市として独特の発展をしており、起業家のみならず投資家にとっても魅力的な都市へと変貌を遂げている。ベルリンのスタートアップ環境については2018年6月15日付地域・分析レポート参照

写真 「ランドスケープ・イン・ジャパン」でのパネルセッションの様子(ジェトロ撮影)

(ヴェンケ・リンダート、油井原詩菜子)

(ドイツ)

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