急増する廃プラ輸入をホーチミンの港で制限

(ベトナム)

ホーチミン発

2018年06月12日

ベトナム最大の港湾管理会社のサイゴン・ニューポートは、廃プラスチックの輸入量が急増し、ホーチミン市にあるカットライ港の同品目積載の貨物量が7,000TEU(20フィートコンテナ換算単位)以上に達したことを受け、6月1日から同市内にあるカットライ港とヒェップフック港の2つの港で、同品目の受け入れを一時制限する通知を出した。

中国の輸入禁止が大きく影響

廃プラスチックの輸入が急増しているのは、中国政府が2018年1月1日に同品目の輸入を禁止した影響によるものとみられる。ベトナム天然資源環境省および商工省も国内への同品目輸入ライセンス発行を制限した結果、港に到着した多くの貨物の輸入手続きができないという事態が生じた。

2つの港における制限は9月末まで実施

6月1日以降、カットライ港またはヒェップフック港に直接輸入される廃プラスチックのコンテナは、有効な輸入ライセンスと、商品を受け取る具体的なスケジュールを証明する書面がある場合のみ、荷降ろしが行われる。書類が不足する場合、船会社と企業は港と調整し、船が港に到着する前に他の港へ到着地を変更しなければならない。また、サイゴン・ニューポートは税関と協力し、荷揚げ港の変更を希望する輸入企業に対する手続きを支援している。同社は9月末まで対応をする予定だ。

ホーチミン市税関局は再生資源輸入の検査体制を強化

ベトナム税関ニュースによると、ホーチミン市税関局はサイゴン・ニューポートと協力し、通関手続きに影響を与える混雑を起こさぬよう対応を行っている。再生資源の輸入に対する検査体制を強化するため、再生資源輸入ライセンスの内容や関係書類の確認を徹底し、ライセンス数量の管理を厳重にした。さらに、財務省通達203/2014/TT-BTCに基づき、再生資源積載の貨物取り扱いに関する規則を順守し、該当貨物の取り扱いを監視する専門チームを立ち上げた。

(小林亜紀、ダン・ティ・ゴック・スオン)

(ベトナム)

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