GMの自動走行車開発、ソフトバンクの大型投資で弾み

(米国)

ニューヨーク発

2018年06月05日

ゼネラルモーターズ(GM)は5月31日、ソフトバンク傘下のテクノロジーファンドであるソフトバンク・ビジョン・ファンドが、GMの自動走行車部門のGMクルーズ・ホールディングス(クルーズ・オートメーション)に対し、22億5,000万ドルを投資することを発表した。これにより、ソフトバンクはクルーズ・オートメーション株の19.6%を保有することになる。GMは、2019年にアクセルもハンドルもない完全自動走行車「クルーズAV」の実用化を目指しており、今回のソフトバンクの投資がさらなる後押しになるとみられる。

GMは、2016年5月に5億8,000万ドルで買収したカリフォルニア州サンフランシスコの新興企業、クルーズ・オートメーションを拠点として自動走行車の開発を進めている。GMはクルーズ・オートメーション以外にも、先進運転支援システム(ADAS)を開発するイスラエル企業モービルアイ(2017年8月よりインテル傘下)との提携や、リモートセンシング技術のライダー(LiDAR、注)を開発する米新興企業ストロベの買収などを通して主要技術の導入を図ってきた。同社は2017年9月には、高速道路での手放し走行を可能とする機能「スーパークルーズ」を搭載したキャデラックの2018年型「CT6」の生産を開始している。

(注)レーザー光を使った物体検知と測距。

(大原典子)

(米国)

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