「東京女子図鑑」のリメーク版が若者に共感

(中国)

上海発

2018年06月05日

4月10日~5月8日にかけて「北京女子図鑑」、翌週の5月16日から「上海女子図鑑」がインターネットで独占配信された。これは日本で2017年にウェブ連載小説からドラマ化された「東京女子図鑑」(以下、図鑑)がネット配信され話題となったのを受け、中国アリババグループ傘下の動画配信サイト「優酷(Youku)」が版権を購入し、リメークしたもの。「図鑑」は地方から大都会に出てきた女性のキャリアアップ奮闘記をテーマとしており、出稼ぎの若者の間で共感を呼んでいる。

「北京女子図鑑」は配信サイト「優酷(Youku)」で12億回のクリック数、中国ソーシャルアプリの微博(ミニブログ)で11億回の閲覧数と160万のコメント数、微信(ウィーチャット)で300万の日別微信指数(注)を記録。「上海女子図鑑」は5月29日現在、第10話まで更新され、既に3億回のクリック数に達している。

両作品はそれぞれ北京市と上海市にあるプロダクションチームで制作された。「上海女子図鑑」の制作を担当した興格メディアは上海メディアグループ(SMG)影視劇中心の楊文紅主任が独立して設立した会社で、楊氏はジェトロ上海事務所が派遣して日本のセミナーで講演したことがある。また、「上海女子図鑑」シリーズの制作では、ライトアップ、美術・ビジュアル、化粧・スタイルなどの部分に日本人チームが起用されている。

(注)微信指数とは、微信(ウィーチャット)で検索、閲覧されたキーワードをビッグデータで分析した指数。日別、週別、月別、四半期別に分析され発表される。

(張潔菁)

(中国)

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