FCA、自動運転技術のウェイモと連携強化

(米国)

シカゴ発

2018年06月05日

フィアットクライスラー・オートモービルズ(FCA)は5月31日、自動運転技術を開発するグーグル関連企業の米ウェイモ(Waymo)が、2018年後半からFCAのミニバン6万2,000台を追加購入すると発表した。FCAは将来生産する一般市場向けの車にウェイモの自動運転技術を搭載する議論を開始したという。FCAはこれまでにもウェイモに対してミニバンのクライスラー・パシフィカハイブリッドを600台納品しており、数千台規模で追加提供するとしていた。

FCAのセルジオ・マルキオーネ最高経営責任者(CEO)は「当社は安全・効率的・実現可能な方法で、自動運転技術を顧客へ提供していく。今回のような戦略的連携は、革新的な自動運転技術をさらに進化させるだろう」とウェイモとの連携強化に期待を示した。

ウェイモのジョン・クラシクCEOも声明で「ウェイモの当初からのゴールは世界で最も経験を積んだドライバーを生み出すことであり、また交通安全を促進する自動運転技術へのアクセスを人々に提供することある」と述べた。

ウェイモはアリゾナ州フェニックス近郊の公道で既に完全自動運転の試験走行を開始している。また2018年3月27日にはジャガー・ランドローバーとの提携と、電気自動車(EV)のスポーツ用多目的車(SUV)「I-Pace」の自動運転モデルを開発し、2018年末には公道で走行試験を始めると発表した。

(河内章)

(米国)

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