2018年のGDP成長率予測は2.4%

(スイス)

ジュネーブ発

2018年06月28日

経済省経済事務局(SECO)は6月19日の発表で、2018年の実質GDP成長率を2.4%、2019年を2.0%と予測した(表参照)。ともに3月の前回発表と同率だった。

表 SECO経済予測(2018年6月19日発表)

好調な民間最終消費支出と、研究開発需要の回復による輸送機器およびITへの設備投資の増加により、2017年には停滞気味だった内需が活況を呈している(2018年6月7日記事参照)。スイス・フラン安の恩恵を受け、機械・金属などの輸出や観光サービスも活気を取り戻し堅調だ。国内では、有利な融資環境での設備投資や生産増加が期待され、国内需要を対象としたサービス分野も好調さを維持。輸出と同様、内需はこの先、数四半期にわたって経済を下支えしていくと予測する。

雇用市場は予想より早く改善

産業全般が順調に回復していることから、雇用市場の改善も予想より早くなるとし、SECOは2018年の失業率を2.6%(前回予測2.9%)、2019年2.5%(2.8%)とした。他方、消費者物価の上昇により、実質給与の上昇は控えめなものになるとみている。

消費者物価指数(CPI)上昇率については、石油価格の上昇が主因となり、2018年が1%(前回予測0.6%)、2019年が0.8%(0.7%)と上方修正した。

SECOの経済観測グループは、急速に成長した世界経済も2019年以降は次第に減速すると見込んでおり、スイス経済への好影響も弱まってくるとみている。その結果、2019年のスイス経済は堅調ながらも、成長率は前回予測と変わらず、2.0%にとどまるとした。

中銀はマイナス預金金利を据え置き

スイス国立銀行(中央銀行)は6月21日、政策金利(3カ月物ロンドン銀行間取引金利:LIBOR)の誘導目標レンジをマイナス1.25~マイナス0.25%に、預金金利をマイナス0.75%に据え置くと発表した。前回3月の発表以降、スイス・フランのレートはドルおよびユーロに対して若干低下したものの、その後のイタリアの政治的混乱を受けて金融市場が不安定となり、スイス・フランはユーロに対し上昇している。中銀は、緩和的な金融政策を継続することにより、安全通貨として高騰圧力がかかる傾向にあるスイス・フランの安定を図るとした。

なお、中銀は、2018年および2019年のCPI上昇率を0.9%、2020年を1.6%と見込んでいる。

(ブリショー雅子)

(スイス)

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