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対米報復関税の対象リストと関税率を公表

(メキシコ、米国)

メキシコ発

2018年06月06日

政府は6月5日、連邦官報で政令を公示し、米国政府の1962年通商拡大法232条(以下、232条)に基づくメキシコ産鉄鋼・アルミニウム製品への関税賦課に対抗する措置として適用する相殺関税の対象リストと関税率を明らかにした。これらの米国産品に対する相殺関税は原則として、同日から適用されている。

追加関税措置の対象にメキシコ、カナダ、EU産品を加えるとの米国政府の決定を受け、メキシコ政府は対抗措置を取る意向を明らかにしていた(2018年6月1日記事参照)。6月5日官報公示の政令をみると、対象品目は豚肉、チーズ、リンゴ、豚肉加工品、ジャガイモ加工品、ブルーベリー加工品、調製食料品、ウイスキー、鋼板、棒鋼、鋼管、アルミニウム製品、ファン、モーターボート、金属製家具、照明器具で、メキシコのHS8桁で71品目となる(添付資料参照)。大半の関税率はWTOの加盟国に適用される一般(MFN)関税率と同率かそれ以下だが、鋼材については米国側の関税率(25%)に合わせるかたちで対米関税率の方が高くなっている。

NAFTA第802条に基づく相殺措置

経済省は6月4日、米国の追加関税措置はWTO違反とし、WTOの紛争解決メカニズムに基づき提訴すると発表したが、今回の相殺関税措置は北米自由貿易協定(NAFTA)第8章の枠組みに基づくものだ。政府は米国の措置がNAFTA第802条4~6項のプロセスを経ていないとし、6項に基づく相殺措置発動の権利があるとしている(政令前文)。

WTOセーフガード協定第8条に基づく対抗措置(通称「リバランス」)は、セーフガード措置により影響を受ける国が措置の適用から60日以内にリバランス措置を取る方針をWTO物品貿易委員会に通知し、30日後に適用可能になる。他方、NAFTA第802条6項に基づく場合は、即座に相殺関税を適用できる。

豚肉の供給不足に配慮

なお、米国産品のうち豚肉4品目とチーズ4品目については、7月4日まで品目に応じて10%、15%の低減税率が適用される。米国からの輸入調達比率が高い品目であるため、輸入業者に配慮したかたちだ。

経済省によると、特に豚肉は、2010~2017年の国内消費の平均33.3%を米国からの輸入品に依存している。国内市場における供給不足と価格上昇を防ぐため、同省は6月5日付で、自由貿易協定(FTA)を締結していない、あるいはFTAで豚肉が対象となっていない国からの輸入割当を2018年末まで35万トン設定し、この枠内であれば無税で輸入できるようにした。先着順となるが、97%は輸入実績のある企業に割り当てられる。

(中畑貴雄)

(メキシコ、米国)

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