アーダーン首相が第1子を出産、6週間の産休に

(ニュージーランド)

オークランド発

2018年06月25日

ジャシンダ・アーダーン首相は6月21日、第1子(女児)を出産した。ニュージーランド国内は祝福ムードに包まれている。産休期間は産後6週間を予定しており、産休中は連立政権与党であるニュージーランド・ファースト党の党首ウィンストン・ピーターズ副首相兼外相が首相代行を務める。ピーターズ首相代行は2018年5月に福島で開催された第8回太平洋・島サミットにニュージーランド代表として出席した。ただ、産休中のアーダーン首相にも、内閣から国政にかかる情報が随時入るため、重要な政策事項の協議は引き続き首相が担う予定だ。

アーダーン首相は労働党の党首で、2017年9月の総選挙の後、労働党がニュージーランド・ファースト党、および緑の党との連立政権を発足させたことにより、第40代首相に就任(注)。2018年1月に懐妊を発表した。

現地メディアが2018年5月に実施した調査「首相にふさわしい人物を問うアンケート」では、アーダーン首相が40.2%と他者に大差をつけ、ピーターズ副首相は4.6%にとどまった。また、2017年の総選挙で最大得票数を得た国民党については、2018年2月に党首に就いたサイモン・ブリッジズ氏が9%、ジュディス・コリンズ氏が3.7%と苦戦している。アーダーン首相の国民からの人気は高い。

他方、同調査では政党別の支持率についても聞いている。その結果、労働党の支持率は42.6%で、支持率45.1%の国民党にリードを許している。政党別でみた場合、国民党の支持者も国内には依然として多いことが分かる。

(注)2017年の総選挙における、主な政党の議席獲得数および政党得票率は、それぞれ次のとおり。労働党(46議席、36.9%)、ニュージーランド・ファースト党(9議席、7.2%)、緑の党(8議席、6.3%)、国民党(56議席、44.4%)。現連立政権は、議会総数120議席中63議席を有している。

(奥貴史)

(ニュージーランド)

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