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シンガポール首相、半島の平和と安定に向けた重要な一歩と評価-「米朝首脳会談」に対する見方-

(シンガポール、米国、北朝鮮)

シンガポール発

2018年06月14日

シンガポールのリー・シェンロン首相は6月12日、自身のフェイスブックで、同国で開催された米朝首脳会談が「非核化された朝鮮半島の恒久的な平和と安定の実現に向けた重要な最初の一歩だ」と評価した。リー首相は同日、トランプ米大統領と金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長にそれぞれ、会談が成功裏に終了したことへの祝意を示す書簡を送った。

リー首相は前日の11日に放送された米CNNとのインタビューで、「仮に朝鮮半島で緊張が高まれば北アジアの安定を脅かし、東南アジア、ひいては世界もその影響を免れられない」と指摘。その上で、同首脳会談の主催国となったことについて、「今回の会談は建設的な結果を生むと思う。それに貢献することはシンガポールの義務だ」と述べていた。

開催国として会談に必要な最高条件を整備

シンガポール政府は米朝首脳会談の費用として、北朝鮮代表団の高級ホテルの宿泊費を含め、約2,000万シンガポール・ドル(約16億6,000万円、Sドル、1Sドル=約83円)を負担した。同国は会談開催に当たり、軍や警察を大量に動員。会談場所となったシンガポール南部沖のセントーサ島および、両国首脳の宿泊先となった都心部のホテル周辺地域を中心に厳重な警備体制を敷いた。

南洋工科大学(NTU)S・ラジャラトナム国際問題研究大学院のグラハム・オンウェブ研究員は6月13日、ジェトロとのインタビューで、中立国であり、開催国でもあるシンガポールの役割が「会談の交渉への関与ではなく、会談のかたちを整えることだった」と指摘した。同研究員は、同国が「警備、接待、輸送など首脳会談に必要な全てのサービスを提供」したのは、「(トランプ大統領と金委員長が)できるだけ最高のコンディションで、会談に臨めるようにする条件を整えるため」と述べた。

金委員長は会談の前日の11日夜、総合リゾート(IR)のマリーナベイ・サンズや同施設に隣接する植物園のガーデン・バイ・ザ・ベイなどを訪問。ビビアン・バラクリシュナン外相とオン・イエクン教育相が、金委員長一行を案内した。オンウェブ研究員は、今回の会談が金委員長に、平和で経済発展をしている同国の姿を見せる「デモンストレーションの意味合いもあった」との見方を示した。

バラクリシュナン外相は11日に放送された英BBCとのインタビューで、「ASEANは冷戦とベトナム戦争のピーク時に設立され、特に初期加盟5カ国はその後、オープンな経済、統合、グローバル化、自由貿易が有効だと証明できた」と述べ、5カ国の中でも「シンガポールはその最高の例だ」と語った。その上で、同外相は「北朝鮮が平和と発展を確保し、過去70年にわたる緊張を緩和できれば、多大な戦略的な意味合いを持つ」との考えを示していた。

(本田智津絵)

(シンガポール、米国、北朝鮮)

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