オーストリア航空、日本への直行便を再開

(オーストリア)

ウィーン発

2018年05月18日

5月15日午後5時45分、1年8カ月ぶりにオーストリア航空(AUA)東京(成田)行きの直行便がウィーン空港を飛び立った。

ウィーン~東京間の直行便は1989年に就航したが、AUAは景気低迷と円安傾向による収益の悪化を理由に2016年9月に直行便を停止した。代わりに香港などの中国路線を増便したが、1年後の2017年9月に東京便の再開を発表していた。シュテファン・リンハルト営業部長は、市場環境が大きく改善したことをその理由に挙げている。

AUAは、2018年10月28日まで300人乗りのボーイング777を週5便就航し、冬期は再び一時的に休止する。2018年の利用客数は5万7,000人と予想される。

成田発(OS52便)は以下のスケジュール。

  • 月曜 10:55発-15:55ウィーン着
  • 火曜/水曜/木曜/土曜 13:35発-18:35ウィーン着

ウィーン発(OS51便)は以下のスケジュール。

  • 月曜/火曜/水曜/金曜 17:45発-11:55(翌日)成田着
  • 日曜 13:40発-07:50(翌日)成田着

オーストリア航空利用者の半数は乗り継ぎ客

オーストリアにおける外国人観光客の宿泊日数は2003年から2017年までに21.9%増加し、特に中国や韓国からの観光客は同期間にそれぞれ9倍、6倍となった一方、日本人観光客の宿泊日数のピークは2000年で、2017年は2003年比で5.4%減少している。直行便の再開によって、日本人観光客の増加が期待されるが、AUAによると、直行便の乗客の半数はウィーンで乗り継ぐと予想され、乗り継ぎ客の目的地はプラハ(チェコ)、ザグレブ(クロアチア)、インスブルック(オーストリア)、ミラノ(イタリア)が多いという。

AUAは2018年に開業60周年記念を迎えた。同社はもともと国営企業として設立され、2009年にはドイツのルフトハンザ航空に買収された。2017年の利払い前・税引き前利益(EBIT)は1億100万ユーロで、前年比55%増を記録した。

(エッカート・デアシュミット)

(オーストリア)

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