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産業戦略4分野の具体的な目標を発表

(英国)

ロンドン発

2018年05月30日

英国政府は5月21日、2017年11月に公表した産業戦略白書(2017年12月28日記事参照)で掲げた英国が注力する4つの産業分野(グランド・チャレンジ)に関する具体的な「ミッション」を設定したことを発表した。グランド・チャレンジは「AI(人工知能)・データ」「高齢化社会」「クリーン成長」「将来型モビリティー」といった将来に大きな影響を及ぼす世界の潮流への対応を掲げたもの。テレーザ・メイ首相は発表日にジョドレルバンク天文台で行ったスピーチで、ミッションについて、野心的な目標で成功の保証があるものではないが、高い目標を設定することでより多くを達成できると述べた。

今回発表されたミッションは、より特定の問題に焦点を当てており、国民の生活に現実的な変化をもたらすものとしている。

まず「AI・データ」では、革新的な技術の活用により医療の質を向上させ、15年以内に5万人以上のがんの早期発見を可能にする。これにより、がん5年生存数(注)は現在より約2万人増えるとしている。

「高齢化社会」では、より長く仕事を続けられる環境づくり、高齢者向け製品やサービスの充実、社会保障や公共福祉の向上により、2035年までに現在よりも少なくとも5年は長く健康で自立した生活を享受できるようにすることを目標としている。これにより、人々はより長く社会参加し、他者とつながることで孤独になることなく、病にも対処できるとする。

「クリーン成長」では、全体のエネルギーの40%を占めるという家庭での熱・電気の使用を、新築の建物では2030年までに現在の半分にすることを目標としている。達成に当たっては、省エネ技術や、スマートテクノロジーなどの活用によって、低コスト・高品質かつ環境性に優れた住宅建設を可能にするとしている。

また「将来型モビリティー」では、英国をゼロエミッション車の設計・製造の最前線に置くとともに、2040年までに乗用車・商用車の全ての新車を事実上のゼロエミッションにすることを目標としている。

(注)がんと診断されてから5年たった後も生存している患者の数。

(木下裕之)

(英国)

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