ノリリスク・ニッケル子会社が中国へ銅精鉱輸出を開始
(ロシア、中国)
モスクワ発
2018年05月08日
非鉄金属世界大手ノリリスク・ニッケルの発表(4月23日)によると、同社子会社のブィストリンスキー鉱業コンビナート(ザバイカル地方)が、中国向けに銅精鉱の輸出を開始した。初回出荷は1,500トンだった。
ノリリスク・ニッケルの見通しによると、2018年の世界の銅市場は前年比50万トン増の2,350万トン。増加分のうち30万トンは中国が占め、中国が市場拡大の牽引役になると分析している。今回の輸出は中国市場参入の第一歩とみられる。ノリリスク・ニッケルのセルゲイ・デャチェンコ上級副社長兼最高執行責任者(COO)は、「銅精鉱に加え、数カ月以内に鉄鉱石精鉱の輸出することを計画している」と述べている。
同コンビナートは中国国境から90キロの距離に位置し、2017年10月から試験操業を開始、本格操業に移る2019年には年26万トンの銅精鉱、300万トンの磁鉄精鉱の生産を見込んでいる。
ブィストリンスキー鉱業コンビナートはブィストリンスコエ鉱床、ブグダインスコエ鉱床を所有しており、両鉱床には銅、金、銀、モリブデン、磁鉄鉱などが埋蔵されている。ノリリスク・ニッケルが同コンビナートの株式の50%+1単位株、CISナチュラル・リソーシズ・ファンドが36.7%、中国のハイランド・ファンドが13.3%を所有している。
(タギール・フジヤトフ)
(ロシア、中国)
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