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低所得者向け現金給付プログラムの給付額引き上げ

(ブラジル)

サンパウロ発

2018年05月09日

テーメル大統領は4月30日、低所得者向け現金給付プログラム「ボルサ・ファミリア」の給付基準額を5.67%引き上げると発表した。これまでの1世帯当たりの平均支給額は月額177.71レアル(約5,510円、1レアル=約31円)だったが、187.79レアルとなる見込み。前回の改定が行われた2016年7月から2018年3月までの消費者物価指数(INPC)上昇率は4.01%で、それを上回る。

ボルサ・ファミリアが支給される基準は、世帯の1人当たり所得が85レアル以下、あるいは年齢17歳までの子供がいる世帯は1人当たり所得85レアル超、170レアル以下と定められている。政府によれば、同プログラムへの登録世帯数は1,370万世帯で、恩恵を受ける人口は4,660万人(全人口の約22%)に上る。2017年に給付された金額合計は290億レアルで、予定どおり7月から改定されれば2018年12月までに6億8,400万レアルの歳出増が見込まれる。

低所得者層の支持集め、消費喚起の狙いも

ブラジルでは10月に大統領選挙を控えており、今回のメーデーを直前にした大統領の発表は低所得者層の支持集めを狙ったとの見方がある。民間調査会社ダタフォーリャによる4月の世論調査では、テーメル政権への支持率(政権の実績を「良い」と評価した回答率)は6%と低迷している。

また、実際に改定がなされれば消費にプラスの影響も見込まれる。ブラジル地理統計院(IBGE)によると、2018年第1四半期における就業者全体の給与所得は1,915億レアルであるが、それに比べた改定後の見込給付総額(四半期で独自に試算)は4%程度に相当する。ただし、財政健全化を最優先課題とする現政権にとって歳出増加は懸念材料でもある。2018年第1四半期の歳出増加率(名目値、歳出シーリング基準)は7.4%と、予算法案での見込み値7.1%を既に上回っている。

(二宮康史)

(ブラジル)

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