4月の輸出額は前年同月比で5.2%増加

(インド)

チェンナイ発

2018年05月25日

インド商工省は5月15日、2018年4月の貿易統計(速報値)を発表した。輸出額は前年同月比5.2%増の259億1,000万ドル、輸入額は4.6%増の396億3,000万ドルとなった。前年同月比で輸出額が2カ月ぶり、輸入額が2016年10月以降19カ月連続でプラスの伸びとなった。輸出額から輸入額を差し引いた貿易収支は、137億2,000万ドルの赤字となり、前年同月の132億5,000万ドルから赤字額が拡大した。

輸出額の上位2品目である石油製品、宝石・宝飾品以外の品目の輸出額は198億ドルで、前年同月の177億2,000万ドルと比べ11.7%増加。前年同月比で伸長した主な輸出品目は、エンジニアリング製品が17.6%、有機・無機化学品が38.5%、医薬品・精製化学品が13.6%、織物用糸・布地が15.7%、合成樹脂・プラスチック材が30.0%などだ。

原油・石油製品の輸入額は前年同月比41.5%増

最大の輸入品目である原油・石油製品の輸入額は104億1,000万ドルで、前年同月の73億6,000万ドルと比べ41.5%増加した。商工省は、原油の国際価格が前年同月比で35.2%上昇した影響を指摘している。原油・石油製品以外の輸入額は292億1,000万ドルで、前年同月の305億3,000万ドルに比べ4.3%減少した。主な輸入品目では、機械・器具が9.1%、石炭が20.4%、有機・無機化学品が18.4%、輸送機器が33.2%それぞれ増加した。

今後の貿易動向について、地場の格付け会社ICRAのアディティ・ナヤル首席エコノミストは「足元の原油価格の継続的な上昇が懸念材料」としている(「エコノミック・タイムズ」紙5月15日)。

(坂根良平)

(インド)

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