第1四半期のサービス産業活動指数、前年同期比1.5%減

(ブラジル)

サンパウロ発

2018年05月25日

ブラジル地理統計院(IBGE)は5月15日、サービス産業活動指数(注)を発表した。それによると、2018年第1四半期の同指数は前年同期比1.5%減と依然マイナスの結果を示した(添付資料の表1参照)。

中でも宿泊・外食を含む「家族向けサービス」は2.4%減と消費回復の遅れを示している。特に「その他(娯楽、スポーツ、余暇など)」が6.0%減とマイナス幅が大きい。一方、「運輸・同支援、郵便サービス」は1.2%増と大項目の中で唯一プラスだった。特に「海運・水運」の項目が8.4%増となっている。一方、「航空」は11.2%減と分野によって明暗が分かれた。

中長期トレンドではIT、海運・水運が成長

サービス産業活動指数のピークは2014年11月で101.2ポイントだった。2018年3月の指数は88.2ポイントとなり、ピーク時に比べ12.8%低い。サービス産業活動区分レベルの指数を2014年11月時点と比較すると、2つだけプラスの項目がある。1つは「IT」で11.2%増(2014年11月の103.3に対して2018年3月は114.9)、もう1つは「海運・水運」で7.1%増(同106.3に対して113.9)だった。つまり同統計では、これら2つの分野はサービス産業の中でもこの期間の景気後退によらず、成長分野だったと位置付けることができる(添付資料の図、表2参照)。

(注)IBGEでは2011年から従業員20人以上の全国のサービス事業者1万2,225社に毎月アンケート調査を実施し、サービス産業活動指数を発表している。指数の基準年(指数100)は2014年。

(二宮康史)

(ブラジル)

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