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ウォルマートがインドEC大手フリップカートを買収

(インド)

ベンガルール発

2018年05月24日

米小売業大手のウォルマートはインドの電子商取引(EC)大手のフリップカートを160億ドルで買収し、株式の77%を取得することを発表(5月9日)した。この背景には、インドのEC市場規模が2017年の385億ドルから、2026年には約2,000億ドル規模まで成長すると見込まれること、インド中間所得者層やスマートフォン利用者の増加、第4世代通信サービスの開始などが挙げられる。

ウォルマートは、2009年からインドにおいて会員制卸売り形態で店舗を展開してきたが、インド人民党(BJP)政権は総合小売業の外資参入を認めておらず(注)、戦略の見直しを余儀なくされていた。

今回ウォルマートがフリップカートを買収したのは、1億人の顧客基盤を持つオンラインマーケットプレイスを手に入れ、インド市場を攻略する狙いがあるからだ。ウォルマートのインド市場における年間売り上げの60~65%を占める食品販売で、オンラインとオフラインの両方で強固なサプライチェーンを構築し、販売強化につなげていく方針だ。しかし今後、同社は4年以内にフリップカートの新規株式公開(IPO)を株主より要求される可能性があり、対応が迫られる。

現地紙「エコノミック・タイムズ」(5月23日)によると、今回のウォルマートの買収を受け、フリップカートの最大の出資者だったソフトバンクは保有する全ての株式をウォルマートに売却すると公表した。同社は2017年8月、フリップカートに250億ドルを投資し、21%の株式を取得していた。

フリップカートはインドのEC市場において、40%に迫るシェアを握っており、アマゾンや、ソフトバンクが株式を持つペイティエム、スナップディールなどが追随する。また、ビッグバスケットやアーバンラダーのような、食品や家具などの販売に特化した専門EC企業も存在感を示している。さらに、インドのスタートアップ企業の約70%はEC関連企業で占められており、今後一層競争が激化することが見込まれる。

(注)当時のマンモハン・シン政権は2012年、条件付きながら51%まで外資に開放することを規制上は認めているが、BJPはこの決定を認めない姿勢を取っている。

(土田葉)

(インド)

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