投資家サミットに海外190社以上が参加

(ナイジェリア)

ラゴス発

2018年05月29日

ナイジェリア投資促進委員会(NIPC)は5月22日、国内外の大企業を集めた会議「ナイジェリア投資家サミット2018」を首都アブジャで開催した。オシンバジョ副大統領をはじめ、エネラマー産業貿易投資相、ウドマ予算・国家計画相ら閣僚が講演し、海外からは欧米、西アフリカ諸国、中国など14カ国から190社以上が参加した。日本からも大手商社数社が参加した。

NIPCが把握している2017年度(2017年1~12月)の、国内外企業による投資案件数は合計112件。投資額では国内企業が102億4,000万ドルで16%を占め、米国(101億ドル、構成比15%)ノルウェー(100億4,000万ドル、15%)、中国(81億ドル、12%)、英国(63億.5,000万ドル、10%)、マレーシア(25億4,000万ドル、4%)、日本、インドネシア(ともに15億ドル、2%)となっている。

全土で活動する中国企業

中でも中国企業は石油パイプライン、都市間鉄道、中国土木工程集団(CCECC)が手掛ける首都アブジャとラゴスの空港ターミナルビルなど大型インフラのほか、テロの頻発している北東部における鉱山開発まで、ナイジェリア全土に活動範囲を広げている。会議に同席した中国国営新華社通信の社員によると、ナイジェリアに居住する中国籍は5万人を超えるといい、中国の報道機関は、同社のほかにも人民日報、中央電視台が特派員を置き、ナイジェリアや周辺西アフリカ諸国での市場参入の様子を伝えているという。

ちなみに、会議を主催したNIPCの女性CEOイエワンデ・サディク氏は英国ウォーリック大学でMBAを取得し、1992年から銀行家としてキャリアを重ねてきた。2016年9月末にNIPCのCEOに就任する前は、南アフリカ共和国のスタンダード銀行系列のスタンビックIBTC銀行(ナイジェリア)の法人金融部門でM&A担当エグゼクティブディレクターなど歴任した。

写真 講演するオシンバジョ副大統領(ジェトロ撮影)

(西澤成世)

(ナイジェリア)

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