アマゾン、アリゾナ州ツーソン市に大規模配送センター設置を発表

(米国)

ロサンゼルス発

2018年05月23日

インターネット通販大手のアマゾンは5月16日、アリゾナ州南部のツーソン市に配送センターを設置する計画を発表した。新たに1,500人強のフルタイムの雇用を生み出し、賃金、医療保険、企業年金制度(401k)、株式報酬などの包括的で手厚い福利厚生を提供するとしている。

同社はアリゾナ州内に4つの配送センターなどを持っているが、ツーソン市には初の拠点となる。新拠点は、約8万平方メートル(東京ドーム約2個分)の広さを持ち、本や電子機器、家庭用品、玩具などの小さな商品の包装や配送を行う。

同社のマーク・スチュアート北米事業担当副社長は、「アリゾナ州に10年以上前に投資して以来、地域のリーダーや自治体関係者、献身的な従業員、素晴らしい顧客に恵まれた。ツーソン市に最先端の配送センターを開設し、雇用創出と顧客体験のための大きな機会の提供を期待できる州でイノベーションを続けられることがうれしい」と述べた。

同社の2011年から2016年までのアリゾナ州への投資額は約9億ドル。商務省経済分析局(BEA)の推計では、7,000人の直接雇用に加えて1万8,000人の間接雇用を生みだしている。

ダグ・デュシー知事は、「新拠点をツーソン市に決めたアマゾンの選択は、アリゾナ南部の人材、立地、ビジネス向けの環境、生活の質の良さを証明している。この事業は数千の雇用を生み出し、地域に重要な投資をもたらす。私たちの州で成長と投資を続けてくれることに感謝する」と述べた。

ジョナサン・ロスチャイルド市長は、「物流ハブでありメキシコへのゲートウエーであるツーソン市の利点を理解している国際企業が増えている。アマゾンをツーソン市に迎えられてとてもうれしい」と述べた。

ツーソン市は人口約54万人で、州都フェニックス市(約158万人)に次ぐアリゾナ州第2の都市。米国南部を横断するフリーウエー(高速道路)10号線沿いに位置し、メキシコ国境までは車で1時間の距離にある。毎年世界最大級の鉱物・宝石ショー(Gem Show)が開催されることでも有名だ。

(北條隆)

(米国)

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