フォード、目標達成に向けコスト削減を約2倍に

(米国)

シカゴ発、米州課

2018年05月07日

フォードは4月25日に発表した2018年第1四半期の決算の中で、2019年から2022年までのコスト削減目標を現在の約2倍の255億ドルに引き上げるとした。同社は2017年10月の発表で同期間の削減目標を140億ドルとしていたが、今回これを115億ドル上積みした。

ボブ・シャンク副社長兼最高財務責任者(CFO)は、「2020年までのEBITマージン(EBIT/売上高)8%達成、ROIC(投下資本利益率)の向上、そして業務効率の改善に向け全社を上げて取り組む」と述べており、目標達成のためにさらなるコスト削減を実施するかたちとなる。

同社が発表した第1四半期の売上高は前年同期比7%増の420億ドル、純利益は前年同期比9%増の17億ドルで、これは法人税減税だけでなく経費削減の効果が表れたとしている。

一方で、原料価格の上昇や為替変動の影響を受け、EBIT(支払金利前税引前利益)が22億ドルに落ち込むと発表した。

また、同社は2020年までに同社の北米ポートフォリオの90%近くがライトトラックやスポーツ用多目的車(SUV)、商用車になると見込んでいる。2017年10月3日には、北米市場におけるセダンの新車販売台数が減少傾向にあることを受け、今後次世代型のセダンには投資をしないと発表している。

(河内章、飯田桃子)

(米国)

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