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USTR、カナダ、コロンビアを「優先監視国」に追加-スペシャル301条報告書-

(米国)

ニューヨーク発

2018年05月14日

米通商代表部(USTR)は4月27日、2018年版スペシャル301条報告書PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)を公表した。同報告書は1974年米国通商法182条に基づき、知的財産権保護が不十分な国や知的財産権をビジネスの軸とする米国企業などに対し公正かつ公平な市場アクセスを認めない国を特定するもの。USTRは調査対象国のうち、特に懸念のある国を警戒レベルの高い順に「優先国」「優先監視国」「監視国」に指定する。今回、優先国に指定された国はなかった。ライトハイザーUSTR代表は「米国企業のアイデアや想像力が米国の経済成長を促進している。米国の知的財産権の保護がトランプ政権の最優先事項だ」と述べた。

USTRは知的財産保護に重大な懸念がある優先監視国に、新たにカナダとコロンビアを追加し12カ国(アルジェリア、アルゼンチン、カナダ、チリ、中国、コロンビア、インド、インドネシア、クウェート、ロシア、ウクライナ、ベネズエラ)とした。2017年版の報告書で優先監視国であったタイは、2017年12月に行われたサイクル外審査(Out-Of-Cycle Review)で監視国に引き下げられた(注)。カナダは知的財産権保護の取り組みが遅れているとし、特にカナダを通じて流入する模造品や海賊品に対する税関の検閲不足を挙げ、国境における脆弱(ぜいじゃく)な監視体制を指摘した。また、医薬品、著作権、地理的表示制度に対する知的財産保護の体制、および手続きの不透明さを懸念点として挙げた。コロンビアは、著作権法の改定をはじめとする米国・コロンビア自由貿易協定(FTA)における義務を長年にわたり果たしていないとした。また、知的財産権保護に関する取り組みの進捗を監督するため、コロンビアをサイクル外審査の対象とした。

中国は14年連続で優先監視国に特定された。広範にわたる知的財産の侵害が著しいとして、強制的な技術移転措置、効果的な知的財産保護に対する妨害、企業秘密の窃盗、インターネット上での著作権侵害、模造品の製造などを問題点として挙げた。USTRの担当者は、「中国は米国を含む外国企業に対して、知的財産の中国国内への移転を前提条件とするなど不公平な要求を続けている」とし、知的財産保護のための抜本的な改善を行っていない、と指摘した(通商専門誌「インサイドUSトレード」4月27日)。

知的財産保護が不十分な監視国には24カ国(バルバドス、ボリビア、ブラジル、コスタリカ、ドミニカ共和国、エクアドル、エジプト、ギリシャ、グアテマラ、ジャマイカ、レバノン、メキシコ、パキスタン、ペルー、ルーマニア、サウジアラビア、スイス、タジキスタン、タイ、トルコ、トルクメニスタン、アラブ首長国連連邦、ウズベキスタン、ベトナム)が特定された。

(注)年に1度の定期的な審査とは別に行われる、不定期の審査。サイクル外審査の結果によっても、優先監視国や監視国などのステータスの変更が行われる。

(須貝智也)

(米国)

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