ドンムアン国際空港に新ターミナル建設予定

(タイ)

バンコク発

2018年05月08日

タイ空港公社(AoT)は4月25日、同日開催された役員会で、ドンムアン国際空港の新ターミナル建設計画について合意した。増加する旅客数に対応するため、現在利用されていない旧ターミナルを取り壊し、新ターミナルを建設する予定だ。

国際線旅客数が堅調に増加

タイの主要空港の1つであるドンムアン国際空港では、2013年に約1,050万人だった国内線旅客数は、2017年に2倍強の約2,400万人となった(添付資料参照)。他方、2013年にわずか約500万人だった国際線旅客数は、2017年に2.5倍強の約1,300万人まで達し、増加率は国内旅客数以上に大きい。

また2017年は、国内線旅客数が前年比で4.2%増加した一方、国際線旅客数は前年比で12.9%増加し、特に国際線旅客数が増加している。国際線旅客の多くは、格安航空会社やチャーター便を利用する中国人団体観光客で、同空港の全利用客数(1日当たり)の3~4割を占めるとされる。

新ターミナルは2021年稼働予定

現地報道によると、AoT幹部は、「当初は既存の2階建て「第3ターミナル」を改修する予定だった。しかし、大幅に増加する旅客数に対応するため、この「第3ターミナル」を取り壊し、新ターミナルを建設する計画に変更した」旨を発表した。

新ターミナルは、設計期間が10カ月、建設期間は2年で、2021年の稼働開始予定だ。新ターミナルが稼働すれば、ドンムアン空港の対応旅客数は年間4,000万人に増加する。

また、空港から都心へのアクセスを向上のため、主要3空港(ドンムアン国際空港、スワンナプーム国際空港、ウタパオ国際空港)を結ぶ高速鉄道や、タイ国鉄(SRT)が運営する市内鉄道(レッド・ライン)を新ターミナルに接続する予定だ。そのほか、空港内の交通渋滞を改善するため、敷地内に2つの道路を拡張することも計画されている。なお、これらの交通インフラの整備を含めた当該計画の予算は10億バーツ(約35億円、1バーツ=約35円)とされる。

(真鍋勲生)

(タイ)

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