プーチン大統領、4期目の就任式

(ロシア)

モスクワ発

2018年05月08日

ロシアで5月7日、プーチン大統領の4期目の就任式が行われた。今回の任期は2024年5月までの6年間。就任演説で、「われわれは最も難しい経済・社会問題に直面している」とし、最も重要な国内開発目標の達成、経済・技術の進歩、未来を決定付ける分野の競争力向上に向け、あらゆる可能性を活用しなければならないと述べた。

大統領の4期目就任と同時に、メドベージェフ首相率いる内閣は総辞職したが、プーチン大統領によって、メドベージェフ氏が再び首相に指名された。今後、下院での承認を経て、正式に就任する。

プーチン大統領は3月18日に実施された大統領選挙で、得票率76.69%と圧倒的な支持を得て当選した(2018年3月20日記事参照)。独立系世論調査機関レワダセンターによる調査(2018年4月)では、プーチン大統領の支持率は82%と引き続き8割を超えている。他方、メドベージェフ首相については、支持(42%)、不支持(57%)と不支持の方が上回っている。

就任式直前の5月5日には、メッセンジャーアプリ「テレグラム」への接続規制への抗議を含む反プーチン政権デモがモスクワ、サンクトペテルブルクをはじめとする主要都市で行われた。

大統領府付属ロシア国民経済・行政アカデミー社会科学研究所政治学・政治運営学科長のオレグ・シャブロフ氏は、プーチン大統領は今回の就任に当たり難しい課題を抱えていると指摘する。「経済制裁の結果、深刻な損失を被った(大統領の)取り巻きとの関係に緊張が生じており、大統領はこれを和らげる必要がある。他方、多くの国民は古いやり方を望んでいない」と評した(インターネットメディア「レグナム」5月7日)。

(齋藤寛)

(ロシア)

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