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長期契約に基づく米国産LNGの対日輸出始まる

(米国)

米州課

2018年05月09日

日本企業が米国内で手掛ける液化天然ガス(LNG)調達プロジェクトのうち、メリーランド州コーブポイントから日本向け輸出が始まった。初カーゴを乗せたLNG船「サクラ」は4月28日にパナマ運河を通過しており、5月21日に東京湾のLNG受け入れ基地に到着する予定だ。日本企業による20年の長期売買契約(SPA)に基づく米国産シェールガス輸入の第1号となる。

本プロジェクトは、米国産のシェールガスを市場で調達、コーブポイントの液化基地でLNGに加工し、輸出するもの。液化輸出基地の事業主であるドミニオン・コーブポイントLNGと住友商事現地法人との20年間の長期売買契約(SPA)に基づき、年間230万トン生産されるLNGのうち140万トンを東京ガスが、80万トンを関西電力が、10万トンを住友商事が引き取る。

米国では既に、シェニエールが手掛けるルイジアナ州サビーンパスからのLNG輸出が、2016年5月から始まり、アジア向けでは韓国ガス公社(KOGAS)とインドガス公社(GAIL)が20年の長期売買契約に基づき、それぞれ年間350万トンずつ調達し、日本ではJERA(ジェラ)がスポット契約で2017年1月以降、数次にわたり調達している。

2019年末に米国のLNG輸出能力は現在の3倍以上へ拡大

米国の既存のLNG加工基地に加えて、2019年以降は新規のLNG加工基地が続々と立ち上がる。日本企業も参加しているルイジアナ州キャメロン(年間450万トン×3系列)、テキサス州フリーポート(年間460万トン×3系列)は、2019年第1四半期にも出荷が開始される見込みだ。またシェニエールによるテキサス州コーパスクリスティ(年間450万トン×3系列)、キンダーモーガンによるジョージア州エルバアイランド(年間250万トン)も2018~2019年以降の出荷を見込む。

米国エネルギー情報局(EIA)によると、米国のLNG輸出能力は2017年の日量30億立方フィートから2019年末には100億立方フィートへと3倍以上に拡大する見込みで、2020年に米国はオーストラリア、カタールに次ぐ世界3位のLNG輸出大国になる。

一方、パナマ運河は2016年に拡張されるまで、LNG船の取り扱いはなかった。このため運河拡張後の当初はLNG船の通航が滞った時期もあったが、現在パナマ運河庁はLNG船については週7スロット分の予約、すなわち1日当たり1隻の通航が可能としている。「実際は4月の混雑時に1日続けて3隻通過させたこともある」(在米日系企業)といわれているが、拡大するアジア諸国のLNG需要に対応するため、パナマ運河でのLNG船通航可能量の増加を期待する船主は多い。

(木村誠)

(米国)

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