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税関、無償通関制度のルールを厳格化

(バングラデシュ)

ダッカ発

2018年05月29日

チッタゴン税関は4月、「無償通関取引」(添付資料の図1参照)における取引量を前年度輸出量(重量ベース)の3分の1にするというルールを厳格化すると内部向けに通知し、5月には各商業団体へもルールの厳格運用を周知した。バングラデシュ縫製品製造業・輸出業協会(BGMEA)を中心とした商業団体が税関に対し、無償通関で輸入した原材料の引き取りに時間がかかるとし、迅速化を求めたことが背景にある。

バングラデシュの、1993年12月に導入された一時輸入制度、2003年12月の縫製品原材料のリリースに係る通達、および輸入政策(2015-2018年)には、3分の1ルールについても記載がある。税関当局は無償通関取引が横流しの温床となっていることを問題視してきたが、厳格には運用されてこなかった。

輸出量の100%が無償通関取引の企業も

バングラデシュで委託加工貿易を行う場合、原材料などの輸入取引方法は大きく2通りある。1つは物の流れに合わせて信用状(L/C)による決済を行う方法(L/C取引:添付資料の図2参照)、もう1つは原材料および製品を無償で輸出入する方法(無償通関取引)である。

L/C取引では物の動きに合わせて決済しなければならないのに対し、無償通関取引は決済が一度で済む。さらにL/Cを開設する必要がないので、銀行での手数料などを考えても無償通関取引の方が効率的といえる。一方、バングラデシュでは非居住者が国内に資産を持つことができないため、無償通関により輸入された資材の所有権はバングラデシュ側の企業が持つことになる。そのため、無償通関取引は親子間取引のような信用度が高い相手との取引で利用しないとリスクが高い。日系企業の中には、輸出の100%を無償通関取引に頼っている企業もある。

日系企業のビジネスにも影響

無償通関取引に頼る企業は今回のルール厳格化で取引方法の見直しを迫られている。既に3分の1ルールを超える原材料を輸入している企業においては、チッタゴン港で資材を差し止められている状況も報告されている。その場合、関税を払って輸入するか、シップバック(積み戻し)するしか解決策はない。多くの日系企業から本案件に関する相談がジェトロに寄せられており、ダッカ日本商工会とともにバングラデシュ政府に対して、混乱の解決を要請することにしている。

(古賀大幹)

(バングラデシュ)

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