ギソン製油所から初めての商業出荷

(ベトナム)

ハノイ発

2018年05月11日

出光興産や三井化学などが出資するギソン製油所(中部タインホア省)から5月1日、商業製品としては初めて、レギュラーガソリン(RON92)が国内市場向けに出荷された。同製油所は、2011年に運転開始したズンクアット製油所(中部クアンガイ省)に次いで国内2番目の施設となる。

日本企業が関わるベトナム最大の投資案件

総投資額は90億ドルと、日本企業が関係する外国直接投資案件としては、現時点で最大のプロジェクトとなっている。

報道によると、第1期の生産能力は1日当たり20万バレルで、商業稼働が本格化すればズンクアット製油所と合わせて国内の石油製品需要の約8割を賄えるとされる。また石油製品以外にも、ポリエステル製品の原料となるパラキシレンなどの石油化学製品も生産予定となっている。特に後者については、素材分野の国内生産規模拡大に伴う当地の裾野産業発展に資するものとして期待されている。

ブオン・ディン・フエ副首相が2018年3月、ギソン製油所の稼働開始に伴う経済成長と国家予算収入への貢献に関して検証するよう関係省庁などに指示するなど、ベトナム政府も本プロジェクトの進捗に高い関心を示していた。

(柴田知賢)

(ベトナム)

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