日本郵船、自動車船専用ターミナルの建設を発表

(トルコ)

イスタンブール発

2018年04月13日

日本郵船とオヤク(OYAK)は4月5日、自動車船専用ターミナル「OYAK PORT」の建設・運営を発表した。投資額は1億1,000万ドルで、共同会社となる「OYAK NYK Ro-Ro Liman Isletmeleri A.S.」の株式の55%をオヤク、45%を日本郵船が持つ。

ターミナルは、イスタンブール近郊のコジャエリ県イズミット湾に面したヤルムジャ(Yarimca)に建設される予定で、年間取扱量は78万台を計画している。屋外(キャパシティー:7,639台)だけでなく屋内(8,154台)のヤードを持つのが特徴で、2019年第2四半期の運用開始を目指す。

今後、近郊に生産拠点を構える欧州、日系、韓国系自動車メーカーによる輸出や年間約62万台(2017年)に及ぶ輸入車需要を取り込む計画で、オヤクのスレイマン・サバシュ・エルデムゼネラルマネジャーは「日本郵船の豊富な経験を生かし、同港を通じてトルコの自動車産業の発展に寄与していきたい」と語った。

オヤクは職業軍人の年金基金を資金源として発展した財閥で、同港から南西約100キロのブルサ県でルノーとの合弁により乗用車を生産している。同社の2017年の生産は36万台、輸出は28万7,900台とトルコ全体の乗用車生産台数の20.9%(3位)、輸出台数の21.4%(2位)のシェアを占める。

(佐野充明)

(トルコ)

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