アルミ総合メーカーUACJ、シカゴに初の海外研究拠点設置

(米国)

シカゴ発

2018年04月13日

アルミの総合メーカーUACJ(本社:東京都千代田区)は4月1日、UACJ North America(米国イリノイ州シカゴ市)内に同社初の海外研究開発拠点であるR&Dセンターを設置した。

同センターの設置は、自動車メーカー各社からの車体軽量化ニーズが高まっていることを受けたもの。北米では環境規制の強化を受けてガソリン車およびディーゼル車の燃費効率の改善、電動車の航続距離の向上が求められており、ビッグスリー〔ゼネラルモーターズ(GM)、フォード、フィアットクライスラー・オートモービルズ(FCA)〕をはじめとする自動車OEMの車体軽量化に対する関心が非常に高い。このため鉄に比べて比重が3分の1と軽量で、熱伝導率も高いアルミニウムの使用量が増えている。

例えば、BMWは2017年に発売したBMW5シリーズのボンネット、ドア、フェンダー、ルーフなどでアルミを採用し、従来型に比べ大幅な軽量化を実現している。UACJは北米事業の一環として自動車向けアルミニウムパネル材・構造材・加工部品、自動車および空調用の熱交換器用材料などの事業拡大を進めており、北米開発拠点の設置によって自動車OEMのニーズをくみ取った迅速な対応を目指す予定だ。

UACJは日本国内屈指の実績を持つアルミニウムメーカーで、古河スカイと住友軽金属工業の経営統合によって2013年10月に誕生した。アルミニウム圧延品(板製品)の生産能力は年間100万トンを超え、世界でもトップクラスの規模を誇る。

研究開発拠点の概要は以下のとおり。

部署名:R&D Center(North America)

設置場所:UACJ North America, Inc.(米国イリノイ州シカゴ市)内

設置時期:2018年4月1日

(河内章)

(米国)

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