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日系メーカー、中型商用車分野でシェア拡大

(ロシア)

サンクトペテルブルク発

2018年04月06日

自動車専門調査会社アフトスタトによると、2017年の商用車〔小型商用車(LCV)を除く〕新車販売台数(登録ベース)は前年比50.4%増の8万157台だった。2017年10月には、日野自動車がモスクワ州に中型・小型トラックの組立工場建設を決定するなど、日系企業もプレゼンスを向上させている。

外国ブランドが好調

2017年の商用車(中型車:3.5トン超~16トン以下、大型車:16トン超)販売台数(登録ベース)は前年比50.4%増の8万157台となり、2年連続で前年比プラスとなった(添付資料図1参照)。なお、アフトスタトによると、2018年の販売台数見通しは前年比20.5%増の9万6,600台。販売台数増加の要因は、近年、ロシア政府が推進する輸入代替政策や電子商取引の活発化などを背景とする国内貨物輸送の需要増加や景気回復に伴う買い替え需要の活発化などがある。連邦国家統計局によると、2017年の貨物輸送は前年比5.4%増と、2015年以降3年連続で前年比増となっている。アフトスタトによると、2017年の商用車(LCVを除く)市場全体に占める車齢8~15年の商用車は18.6%(2012年は13.7%)、15年以上の商用車は65.0%(67.7%)であるなど、2012年当時と比べ平均車齢は上昇傾向にある。

前述の販売台数増加の要因に加えて、アフトスタトのセルゲイ・ウダロフ執行責任者は、「2018年1月から商用車の排ガス規制として「ユーロ5」が適用されている。同クラス適合の商用車と比べ約20%安価な「ユーロ4」適合の商用車の2017年中の購入に対する駆け込み需要も販売に好影響を及ぼした」という(「ベドモスチ」3月13日)。2018年1月1日以降、ロシアを含むユーラシア経済連合加盟国内で生産される、あるいは第三国から同加盟国内に輸入される商用車は「ユーロ5」に適合している必要がある(注)。

2017年の商用車販売台数をメーカー別にみると、ロシア大手のカマズが販売台数1位で、前年比30.6%増の2万6,402台、同大手のガズが6.9%増の7,777台で続いた(添付資料表1参照)。上位10位内では特に、外国ブランドのボルボが3.5倍(5,978台)、ダフ(オランダ)が3.9倍(3,656台)と大きく販売台数を伸ばした。日系では、いすゞ自動車が8位(前年比47.3%増、3,696台)にランクインした。

商用車は貨物輸送増などで緩やかに回復

日系メーカーが活躍する中型商用車の販売台数(2017年、登録ベース)は、前年比13.0%増の1万9,591台と、5年ぶりに前年比プラスに転じた(添付資料図2参照)。

メーカー別にみると、ガズが販売台数1位で、前年比6.9%増の7,777台。2位には、前年比43.8%増の2,819台を販売したいすゞ自動車がランクインし、前年2位のカマズを抜いて順位を上げた。3位には、カマズが前年比13.4%増の2,381台で続いた(添付資料表2参照)。日野自動車は、前年比72.2%増の1,183台で、販売台数第5位に順位を上げた。特に、日系ブランド2社の販売が前年比で大きく伸びており、いすゞ自動車は市場全体の14.4%、日野自動車は6.0%のシェアを獲得した。

いすゞ自動車はロシア南東部・ウリヤノフスクで3.5~33トンのトラック生産を行っている。2017年の生産台数は前年比2.2倍の5,160台となるなど、販売台数同様に増加傾向にある。また、日野自動車は2017年10月、モスクワ州に中型・小型トラックの組立工場建設を決定した。同工場の年間生産能力は約2,000台(中型トラック、小型トラック合算)で、2019年に生産開始予定だ。

中型商用車の市場動向について、アフトスタトは2018年の予想販売台数を前年比21%増の2万3,800台と見通すなど、国内貨物輸送の需要増加や景気回復に伴う買い替え需要の活発化などを要因に、引き続き緩やかに回復するという見方が一般的となっている。

(注)2011年12月9日付関税同盟委員会決定第877号「関税同盟技術規則『車両の安全について』」により、2016年1月1日以降、ロシア国内では乗用車の排ガス規制としてEUの「ユーロ5」が適用され、これに適合していないエンジンを搭載した乗用車の新規登録は認められなくなった。なお、一部の例外として、同技術規則に基づくカテゴリーM1G、M2、N1、N2に該当するスポーツ用多目的車(SUV)や商用車などに関しては、2017年末まで「ユーロ4」に適合しているエンジンを搭載した車種の新規登録が認められていた(2015年10月14日付ユーラシア経済委員会評議会決定第78号)。

(宮川嵩浩)

(ロシア)

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