2017年実質GDP成長率は前年比3.4%

(イスラエル)

テルアビブ発

2018年04月12日

2017年の実質GDP成長率は前年比3.4%と、前年の4.0%成長を下回ったものの内需主導で底堅い成長を維持した。この結果、名目GDP総額は1兆2,629億600万シェケル(約37兆8,870億円、1シェケル=約30円)、1人当たりGDPは14万5,012シェケルだった。

需要項目別にみると、財貨・サービスの輸出および輸入はそれぞれ3.7%増、4.3%増で、輸出入ともに伸びた。なお、2016年はそれぞれ2.5%増、9.4%増と輸入の増加幅が大きかったため外需は成長抑制要因となっていた(表参照)。

表 イスラエルの需要項目別実質GDP成長率

イスラエル中央銀行は、2018年成長の牽引役として従来の個人消費に加え、徐々に輸出の貢献度が高まるとみている。これは、先進国の経済成長率が2017年から 2018年はかけて2.0%前後と安定的に推移するという背景があるためだ。

多くのOECD加盟国を年平均で上回る

OECDは「OECD Economic Surveys Israel March 2018 OVERVIEW」(2018年3月)において、「イスラエル経済は堅調に推移(Israel’s economy is performing strongly)」としており、2000年以降の経済成長率は年平均で3.3%と、多くのOECD加盟国を上回っている。

2017年の成長率は前年と比べ鈍化したものの、底堅い雇用情勢、低インフレ率、最低賃金増加による消費の下支えが経済成長の背景にあると分析している。

(余田知弘)

(イスラエル)

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