2018年度予算規模は6.1%増

(イラン)

テヘラン発

2018年04月02日

2018年度(2018年3月21日~2019年3月20日)予算法が3月に公開された。予算規模は前年度比6.1%増の約1京2,226兆リアル(約34兆、2,330億円、1リアル=約0.0028円)で、策定に当たっては、原油価格を1バレル=55米ドル、為替レートを1米ドル=3万5,000リアルに設定しているとみられている。

税収は2桁の伸び

2018年度予算の歳入は、石油およびガスによる収入が前年度比約9.1%減の約1,010兆リアル、税収が14.2%増の約1,287兆リアルとなっている。当地報道によれば、予算では原油価格を1バレル当たり55米ドル、為替レートを1米ドル=3万5,000リアルに設定しているとみられている。前年度予算では、原油価格を1バレル当たり50米ドル、為替レートを1米ドル=3万3,000リアルとしていた。2018年度は税収が大幅に増加しているが、政府は税の徴収に力を入れており、銀行取引の監視や関税の徴収を強化する動きがある。

歳出については、予算法から目的別予算額を算出することは難しいが、社会福祉関連、雇用対策、教育関連の予算額が大きいとみられる。当地報道によれば、社会福祉関連に約910兆リアル、雇用対策に734兆リアル、教育関連に570兆リアルが割り当ててられているという。

なお、2018年度予算案は、1月に国会で否決されたのち修正案が再提出され、2月22日に成立、3月14日に監督者評議会(Guardian Council)に承認されていた。イランでは、国会を通過した法案は全て同評議会で審議され、その承認を得て初めて発効する。

ちなみに、2018年度予算法は、行政企画庁(Management and Planning Organization)ウェブサイト外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますで公開されている(ペルシャ語のみ)。

(注)米ドル換算表記は、3月19日の市中両替レート(マーケットレート)の1米ドル=4万7,600リアルで計算。

(藤塚理)

(イラン)

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