第1四半期GDP成長率、前年同期比4.3%

(シンガポール)

シンガポール発

2018年04月20日

シンガポール貿易産業省(MTI)の発表(4月13日)によると、2018年第1四半期の実質GDP成長率は速報値で前年同期比4.3%と、2017年第4四半期の3.6%を上回った。ただ、前期比年率では、第1四半期に1.4%と、第4四半期の2.1%を下回った(表参照)。

表 シンガポールの実質GDP成長率の推移

製造業が引き続き牽引

分野別では第1四半期に製造業が前年同期比10.1%増と、前年に引き続きGDP全体の成長を牽引した。MTIによると、製造業の全ての部門が同期にプラス成長した。特にエレクトロニクスと精密エンジニアリングの両部門が大きく拡大した。また、サービス業も、金融・保険と卸売り・小売りの両部門が好調で、第1四半期に3.8%増だった。一方、建設分野は、民間と公共の建設需要が引き続き低迷したことから、4.4%減だった。

MTIは2月14日、2018年のGDP成長率予測についてそれまでの「前年比1.5~3.5%」を維持し、予測レンジの「中央からやや上付近」との見込みを示していた(2018年3月5日記事参照)。シンガポール通貨金融庁(MAS)は4月13日発表の金融政策見直しの中でも、2018年通年のGDP成長率が同予測レンジの「中央からやや上付近になる」との予測をあらためて示した。同庁は、2017年と同様に2018年も、「労働生産性が引き続き経済成長を押し上げる」との見方を示した。

(本田智津絵)

(シンガポール)

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